ドライガーデンとは?外構にも合う魅力・作り方を解説

「ドライガーデンってどういう庭?」
「自分の家にも取り入れられるのか知りたい」
そんな疑問や迷いを感じていませんか。
ドライガーデンとは、水やりの手間が少なく管理が楽なうえに、デザイン性も高く注目されている庭づくりのスタイルです。しかし、気候や植物の選び方によっては失敗することもあるため、正しい知識が欠かせません。
本記事では、ドライガーデンの意味や特徴、作り方のステップを解説します。さらに、選ぶべき植物や素材、魅力やメリットまで解説します。ドライガーデンがどういった庭なのか気になる方は、ぜひ最後までお読みください。
ドライガーデンとは?
ドライガーデンとは、乾燥に強い植物や石材を使ってつくられる、手入れが少なくても美しさを保てる庭のことです。もともとはアメリカ南西部など、雨が少ない地域で発展した造園スタイルで、日本でも近年注目が集まっています。
多肉植物やサボテン、アガベなどの乾燥地帯の植物を中心に、砂利や石などの素材を組み合わせてつくるのが特徴です。水やりの手間がほとんどかからず、雑草も生えにくいため、忙しい方やガーデニング初心者にも人気があります。
自然の質感を生かしたシンプルでモダンなデザインは、住宅の外観とも調和しやすく、スタイリッシュな印象を与えてくれます。ドライガーデンは、維持管理が楽でデザイン性にも優れた庭づくりの選択肢の1つです。
ドライガーデンの作り方6ステップ
ドライガーデンの作り方6ステップを紹介します。計画から仕上げまでの手順をしっかり押さえることで、美しく長く楽しめる庭になります。
- 1.全体をイメージする
- 2.日当たりや水はけなど環境をチェックする
- 3.不要な植栽や構造物を撤去する
- 4.防草シートや砂利などの下地を作る
- 5.植物と素材を配置する
- 6.全体のバランスを調整して仕上げる
ステップを順番に確認し、ドライガーデンを完成させていきましょう。
1.全体をイメージする
ドライガーデンを作るには、庭全体の完成像をイメージすることから始めていきます。理想の雰囲気を思い描くことで、使う植物や資材の方向性がはっきりします。たとえば、南欧風や砂漠のようなモダンな印象などテーマを決めると、統一感のあるデザインになるでしょう。
また、庭の広さや玄関からの見え方も考慮すると、実用性も高くなります。頭の中のイメージを紙に描いてみると、次の工程がスムーズにつながります。
2.日当たりや水はけなど環境をチェックする
ドライガーデンは乾いた環境に強い植物で構成するため、まずは庭の環境をよく確認します。とくに、以下の環境を事前にチェックしましょう。
- 日当たり
- 風通し
- 水のたまりやすい場所
たとえば、一日中日が当たる南向きの庭はサボテン類やアガベなどの植栽に向いています。また、水はけが悪いと根腐れの原因になるため、雨上がりに水が引くまでの時間を観察しておきます。
3.不要な植栽や構造物を撤去する
ドライガーデンを整えるためには、既存の不要な植木や石材などを取り除いておきます。古くなった植栽や雑草、使っていないレンガなどがあると、全体の仕上がりに影響がでるためです。伸びすぎた生け垣や放置されたプランターが残っていると、統一感が損なわれてしまいます。
また、地面に根が深く張っている場合は、重機や専門業者に依頼した方が安全です。作業前には手袋や長靴を用意して、ケガのないように無理せず進めていきましょう。
4.防草シートや砂利などの下地を作る
雑草の発生を防ぎ、美しい状態を保つためには下地づくりが重要です。以下の手順で下地を作りましょう。
- 1.土をならす
- 2.防草シートを敷く
- 3.砂利や砕石を敷き詰める
丁寧に行うことで、見た目の印象もすっきりと整います。たとえば、白い砂利を選ぶと明るく、黒い石を使えばシックでモダンな印象になります。雨で流れやすい場所には縁取りを加えるなど、崩れない工夫もしておきましょう。
5.植物と素材を配置する
ドライガーデンの雰囲気は、植える植物と使う素材によって大きく決まります。背の高い植物から低い草花へと高さに変化をつけると、奥行きが生まれ立体的になります。たとえば、アガベを中心にユーフォルビアやセダムを周囲に広げると自然な広がりが生まれるでしょう。
また、鉢や岩、流木などのアイテムをアクセントにすれば、デザインに個性が加わります。見た目だけでなく、植物の生育環境に合った場所を選んで配置します。
6.全体のバランスを調整して仕上げる
植栽と素材を配置したら、仕上げに全体のバランスを整えて完成させます。高低差や色の組み合わせ、奥行きが自然に見えるかを丁寧に見直すことが大切です。
高すぎる植物が片側に偏っている場合は、位置をずらすだけで印象が変わります。また、砂利や石が沈んでいたり歪んでいたりすれば、手直しして整えましょう。迷ったときは少し引いて眺めると、客観的に全体像が見えて調整しやすくなります。
ドライガーデンの魅力と3つのメリット
ドライガーデンは見た目の美しさだけでなく、機能面でも多くのメリットがあります。主なメリットは以下の3つです。
- 維持管理がしやすい
- デザイン性が高い
- 節水できて環境にもやさしい
1.維持管理がしやすい
ドライガーデンの魅力は、手間がかからず管理しやすい点です。乾燥に強い植物を選ぶことで、水やりの頻度が少なく済みます。サボテンやアガベなどの植物は週1回以下の水やりでも元気に育ちます。
さらに、防草シートや砂利を敷いておけば、雑草もほとんど生えません。毎日手入れしなくてもきれいな庭を保てるので、忙しい人にも向いています。
2.デザイン性が高い
ドライガーデンは、個性的で洗練されたデザインを演出しやすい庭のスタイルです。植物や石材の形・色を活かすことで、シンプルなのに印象的な空間が生まれます。アガベのシャープな葉と白い化粧砂利を組み合わせると、清潔感のある仕上がりになります。
無機質な素材に植物の緑が映えるため、家全体の外観とも調和しやすくなるでしょう。見た目にこだわりたい人には、自由な発想でつくるドライガーデンがおすすめです。
3.節水できて環境にもやさしい
ドライガーデンは、水をあまり使わずに美しい庭を保てる環境配慮型のスタイルです。乾燥に強い植物を使うため、一般的な芝生や花壇よりも水やりの量を大きく減らせます。たとえば、アロエやセダムのような多肉植物は、数日に一度の水でも元気に育ちます。
また、地下水の汲み上げやスプリンクラーが不要になる点も、自然に優しいポイントです。省エネで地球にやさしい庭づくりをしたい人にも、ドライガーデンはおすすめの選択です。
ドライガーデンにおすすめの植物と素材の選び方
ドライガーデンを美しく仕上げるには、植物と素材の選定が重要です。乾燥に強い植物や相性のよい砂利・石材を選ぶことで、見た目と機能性の両方を実現できます。
- 植物の選び方
- ドライガーデンにおすすめの植物
- よく使われる素材と配置のコツ
植物や素材の特徴を知って、自宅の雰囲気に合うドライガーデンをデザインしましょう。
植物の選び方
ドライガーデンでは、乾燥に強く育てやすい植物を選ぶことが成功のポイントです。雨が少なくても元気に育つ種類を選べば、手入れが楽で庭の状態も安定します。また、寒さに強い品種を選ぶと、冬の手間も減らせます。植物の特徴を調べて、住んでいる地域の気候に合ったものを選びましょう。
ドライガーデンにおすすめの植物
ドライガーデンには、乾燥に強くて見た目にも魅力的な植物を選ぶのが基本です。おすすめの植物と特徴は以下の5つです。
植物名 | 特徴 |
アガベ | 肉厚で放射状の葉が目を引く多肉植物 メインのシンボルとして中央に配置するとインパクトが出る |
セダム | 小さな葉が密に茂るグランドカバー植物 地面の隙間を埋める役割として使うとナチュラルな印象になる |
ユッカ | 鋭い葉が特徴で耐寒性・耐暑性に優れる 背の高い植物として背景に配置すると立体感が出る |
エケベリア | バラのような形のロゼットが美しい多肉植物 ロックガーデンや鉢植えにしてアクセントとしても使える |
アロエベラ | 多肉質の葉に薬用成分を含み丈夫で育てやすい 日当たりの良い場所に配置すると健康的な印象に仕上がる |
見た目のバランスや色味を意識して、複数種類を組み合わせるのがおすすめです。
よく使われる素材と配置のコツ
ドライガーデンでは、植物だけでなく素材選びと配置の工夫が美しさを左右します。主に以下の素材を使うと庭に疾患やリズムが生まれます。
- 自然石
- 化粧砂利
- ウッドチップ
たとえば、白い砂利を敷き詰めて黒い石をアクセントに置くと、コントラストが際立ちます。また、大きな石を1〜2個だけ配置することで、視線を引きつける効果も期待できます。素材の色や形を生かして、無理なく自然に見えるよう配置を工夫しましょう。
まとめ|ドライガーデンは手軽に始められる、機能性とデザイン性を兼ね備えた庭づくり
ドライガーデンは、少ない手入れで美しさを保てることから、忙しい人やガーデニング初心者にもおすすめの庭スタイルです。乾燥に強い植物や石材を活用することで、節水や雑草対策など実用面でも優れた効果を発揮します。
作り方にはいくつかのステップがありますが、「庭全体のイメージを固めること」「日当たりや水はけを確認すること」が成功のカギ。植物や素材の選定、配置にもポイントがあり、テーマを決めてバランスよく設計することで、スタイリッシュで長く楽しめる空間が完成します。
「水やりの手間を減らしたい」「シンプルで洗練された庭にしたい」「環境に配慮した暮らしを始めたい」そんな方にとって、ドライガーデンは理想的な選択肢の一つです。ぜひこの記事を参考に、自分らしいドライガーデンづくりに挑戦してみてください。