ウッドデッキが腐らないようにするための対策は?腐ってしまう原因も解説

2025.03.22

「せっかく設置したウッドデッキが、数年で黒ずんでボロボロになってしまった。」

「木材が腐らないようにしたいけれど、どうすればいいのかわからない。」

ウッドデッキは、屋外の空間を快適にする魅力的なアイテムですが、適切な管理をしないと短期間で劣化してしまいます。特に、雨や紫外線の影響を受けやすいため、そのまま放置すると腐食が進んでしまうことも。

本記事では、ウッドデッキが傷む原因を詳しく解説し、それを防ぐための具体的な対策を紹介します。水分の吸収や紫外線、シロアリの影響を防ぐ方法を知ることで、ウッドデッキを長持ちさせるためのポイントがわかります。

「ウッドデッキの劣化を防ぎ、長持ちさせる方法を知りたい」という方は、ぜひこの記事を最後まで読んでみてください。あなたのウッドデッキを守るためのヒントが見つかるはずです。

ウッドデッキが腐る主な原因

ウッドデッキが腐る主な原因は次の3つです。それぞれ、詳しく解説します。

ウッドデッキが腐る原因
  • 水分の吸収と乾燥の繰り返し
  • 紫外線による劣化
  • シロアリやカビの影響

水分の吸収と乾燥の繰り返し

木材が腐る大きな原因の一つは、水分の吸収と乾燥の繰り返しで劣化が進むことです。

木材は吸湿性が高く、雨や湿気を吸収すると膨張し、乾燥すると収縮します。この繰り返しにより木材の細胞が破壊され、内部に隙間ができやすくなります。隙間に水分が溜まってしまうことで、木材腐朽菌が繁殖しやすくなってしまうのです。

例えば、一度雨が降った後乾燥しきる前に再び雨が降ってしまうと、常に湿った状態が続きやすくなります。その結果、木材が劣化しやすくなり、数年で腐食が始まることもあります。

木材の腐食を防ぐためには、適切な防水対策や水はけを考慮した設計が必要です。

紫外線による劣化

木材が紫外線にさらされると、表面が劣化し耐久性が低下してしまいます。

紫外線は木材に含まれる「リグニン」という成分を分解し表面を脆くします。表面が脆い状態になると、木材がひび割れしやすくなり水分を吸収しやすくなるため、結果的に腐食が進みやすくなるのです。

例えば、日当たりの良い場所に設置されたウッドデッキでは、何も対策をしないと数年で表面が灰色化し、ささくれが発生することがあります。ささくれが発生した状態を放置すると、木材の劣化が進み交換が必要になることもあります。

紫外線による劣化を防ぐためには、耐候性のある塗料の定期的な塗布や、オーニング・シェードなどの設置によって直射日光を避けることが効果的です。

シロアリやカビの影響

ウッドデッキの寿命を縮める大きな要因の一つが、シロアリやカビの被害です。

シロアリは木材を内部から食べ進めるため、見た目は変わらなくても中身がスカスカになってしまうことがあります。また、カビは木材の表面に発生しやすく、湿気を含んだままの状態が続くと腐朽菌の繁殖を助長してしまうのです。

例えば、地面に接しているウッドデッキや、風通しの悪い場所に設置されたデッキでは、シロアリ被害を受ける可能性があります。また、梅雨時期や湿気の多い環境では木材にカビが生えやすくなり、劣化のスピードが加速してしまいます。

シロアリ対策としては、床下への防蟻処理や定期的な防虫剤の散布が有効です。また、カビを防ぐには、通気性を確保しデッキの下に砂利を敷くなどして湿気を逃がすとよいでしょう。

腐りやすいウッドデッキの特徴

腐りやすいウッドデッキには、次のような特徴があります。それぞれ、詳しく解説します。

腐りやすいウッドデッキ
  • 水はけが悪い設置環境
  • メンテナンス不足
  • 防腐処理が施されていない木材の使用

水はけが悪い設置環境

水はけの悪い場所に設置されたウッドデッキは、湿気がこもりやすく、腐りやすくなります。

木材は水分を吸収しやすいため、常に湿った状態が続くと腐朽菌が繁殖しやすくなります。特に、地面に密着した構造になっていると、水分が逃げにくく、劣化が早まってしまうのです。

例えば、庭の低い場所にウッドデッキを設置すると、雨水がたまりやすく、床板の裏側が湿気を含んだ状態になり、数年以内に木材が腐ってしまうことがあります。

ウッドデッキの耐久性を高めるには、水はけをよくする工夫が必要です。傾斜をつけて排水を促したり、デッキの下に砂利を敷いて水分がこもらないようにすると劣化を防げます。

メンテナンス不足

ウッドデッキの耐久性を維持するには、定期的なメンテナンスが欠かせません。放置すると、劣化が進み、腐食のリスクが高まります。

木材は時間が経つと表面の塗装が劣化し、防水効果が低下します。そのまま放置すると、雨水を吸収しやすくなり、ひび割れや腐食が進行してしまうのです。また、掃除をしないと落ち葉や汚れが溜まり、湿気がこもる原因になります。

ウッドデッキを長持ちさせるためには、年に1〜2回の防腐塗装を行い、定期的に清掃することが重要です。特に、落ち葉や汚れが溜まりやすい場所では、こまめに掃除をして湿気を防ぐと効果的です。

防腐処理が施されていない木材の使用

防腐処理が施されていない木材は耐久性が低く、短期間で腐るリスクが高くなります。

未処理の木材は水分を吸収しやすく、腐朽菌やシロアリの影響を受けやすくなります。特に屋外で使用する場合、防腐処理がされていないと数年で劣化が進み、交換が必要になることも考えられるでしょう。

ウッドデッキに使用する木材は、耐久性の高いハードウッドや、防腐処理済みの木材を選ぶことが重要です。特に、雨や湿気の多い地域では、防腐剤を含浸させた木材を使用することで長期間にわたり腐食を防げます。

ウッドデッキが腐らないようにするための対策

ウッドデッキが腐らないようにするためには、次のような対策が考えられます。それぞれ、詳しく解説します。

腐らないようにするための対策
  • 劣化しにくい木材を選ぶ
  • 水はけをよくする
  • 風通しを確保する
  • 日差しや雨を避ける
  • 定期的なメンテナンスを欠かさない

劣化しにくい木材を選ぶ

ウッドデッキの寿命を延ばすには、耐久性の高い木材や人工木を選ぶことがポイントです。

ハードウッドや防腐加工された木材は腐りにくく、樹脂デッキは水を吸収しないため、腐る心配がありません。これらの素材を選ぶことで、メンテナンスの手間を減らしながら長期間使用可能です。

例えば、イペやウリンなどのハードウッドは20年以上の耐久性を持ち、防腐処理の必要がほとんどありません。また、人工木のデッキは水やシロアリの影響を受けにくいため、メンテナンスが簡単で長持ちします。

ウッドデッキの素材を選ぶ際は、使用環境やメンテナンスの手間を考慮し、適切な木材や人工木を選ぶことが重要です。

水はけをよくする

ウッドデッキを長持ちさせるためには、水はけをよくすることが不可欠です。

木材は水分を吸収しやすいため、雨が降った後に水がたまりやすい環境では、湿気がこもり腐朽菌が繁殖しやすくなります。また、水が逃げにくいと木材の乾燥と吸水の繰り返しが起こり、劣化が早まってしまうのです。

ウッドデッキの耐久性を向上させるためには、設置時に排水経路を確保することが重要です。デッキの下に砂利を敷いて水はけをよくしたり、わずかに傾斜をつけたりすることで水がスムーズに流れるようにすると劣化を防げます。

風通しを確保する

ウッドデッキの寿命を延ばすためには、風通しを確保し湿気をためないことが大切です。

湿気がこもると木材が乾燥しにくくなり、カビや腐朽菌が繁殖しやすくなります。さらに、シロアリは湿った木材を好むため、通気性が悪いデッキは食害のリスクも高くなってしまうのです。

風通しを確保するためには、デッキと地面の間に10cm以上の隙間を設けたり、デッキの周囲に通気口を作ったりするとよいでしょう。また、周囲に植物を植える場合も、デッキに直接触れないようにして通気を妨げない工夫が必要です。

日差しや雨を避ける

ウッドデッキの劣化を防ぐためには、直射日光や雨の影響を軽減することが重要です。

紫外線は木材の表面を劣化させ、ひび割れや色あせを引き起こします。また、雨に長時間さらされると水分を吸収し木が腐りやすくなり、耐久性が低下してしまいます。

紫外線や雨からデッキを守るには、耐候性のある塗料を塗布することが有効です。また、オーニングやパーゴラは直射日光や雨を避け、木材の劣化を防ぐために役立ちます。

定期的なメンテナンスを欠かさない

ウッドデッキを長く使い続けるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。

メンテナンスを怠ると木材の表面が劣化し、防水効果が低下します。その結果水分を吸収しやすくなり、腐食が進行してしまうのです。また、掃除をしないと汚れがたまり、湿気を保持する原因にもなります。

定期的に防腐処理や清掃を行うことで、デッキの腐食を防げます。

ウッドデッキを腐らせないための工夫を

ウッドデッキを腐らせないためには、適切な素材を選ぶとともに設置方法を工夫し、定期的にメンテナンスを行うことが必要です。

水分の吸収や紫外線、シロアリの影響を防ぐためには、腐りにくい木材を使用し水はけや風通しの良い環境を整えることが重要です。さらに、日差しや雨を避ける工夫をし定期的にメンテナンスを行うことで、ウッドデッキの寿命を延ばせます。

ウッドデッキを長く快適に使用し、修理や交換にかかるコストを削減するためにも、適切な環境を整えておきましょう。