犬の足洗い場って本当に必要?庭に設置するための設備や注意点を解説

2025.05.17

「散歩のたびに家の中が泥だらけになってしまう」

「雨の日の後、犬の足を洗う場所がなくて困っている」

そんな悩みを持つ飼い主さんも多いのではないでしょうか。

犬との暮らしを快適にするには、庭に足洗い場を設けることが挙げられます。

しかし実際には、どんな設備があってどこに設置すればいいのかわからない人も多いことでしょう。

本記事では、犬用足洗い場を庭に設けるメリットや必要な設備、設置する際の注意点を詳しく解説します。

犬との暮らしをより清潔で快適にしたい方は、ぜひご参考ください。

足洗い場が庭にあるメリット

足洗い場を庭に設置すると、毎日の散歩後のケアが格段に快適になります。設置するメリットは以下の通りです。

メリット 解説
室内を汚さない 玄関に入る前に足を洗うことで、床や家具を泥や砂で汚すことを防げる。
時間の節約 バスルームまで抱えて移動する手間がなく、すぐに足を洗えるため日々の散歩後のケアが効率的になる。
愛犬のストレス軽減 専用スペースで慣れた環境で足を洗えるため、愛犬も徐々に足洗いに慣れ、ストレスが軽減される。
衛生面の向上 定期的に足を洗うことで、アレルギーの原因となる花粉や、皮膚炎の原因となる細菌の繁殖を防ぐ。
季節を問わず快適 夏は水で足を冷やし、冬は温水で足を温められ、季節を問わず愛犬のケアができる。

足洗い場が庭にあれば、室内の清潔さを保ちながら愛犬との生活の質を向上させられるでしょう。

庭に設置する際に選びたいポイント

足洗い場を設置する際には、機能性と使いやすさを重視した選択が大切です。主な機能は以下の表の通りです。

種類 効果
温水機能 寒い季節でも愛犬に負担をかけずに足を洗える。
冬場は冷たい水で足を洗うことによるストレスが軽減される。
高さ調節機能 小型犬から大型犬まで、ペットの大きさに合わせて対応できる。
飼い主の腰への負担を減らす効果もある。
ハンドシャワー 狙った場所に水を当てられるため、効率よく汚れを落とせる。
水量調節ができるものだと、犬が怖がらずに洗える。
滑り止め加工 犬が足を洗われているときに滑って怪我をすることを防ぐ。
収納スペース タオルやシャンプーなどの関連アイテムを近くに置ける。
使用頻度の高いものをすぐに取り出せる環境が整う。

5つのポイントを踏まえて、愛犬の暮らし方やライフスタイルにぴったり合う足洗い場を選んでみましょう。

犬の足洗い場を庭につくるために必要な3つの設備

足洗い場には、基本となる以下の3つの設備が必要です。

  • 水栓
  • パン
  • 排水溝

水栓

水栓は犬の足洗い場において水を供給する重要な設備です。

水栓の種類には、蛇口タイプとハンドシャワータイプがあり、用途によって使い分けると良いでしょう。とくに、ハンドシャワータイプは汚れた足の隅々まで洗い流せるため効果的です。水栓の追加機能で得られる効果は以下の通りです。

  • 水圧調整機能:水はねを抑えて使いやすい。
  • 温水対応:寒い時期でも愛犬の足をやさしく洗浄。
  • 水温調節機能:季節に合わせて快適な温度に設定可能。
  • 凍結防止機能:冬の凍結によるトラブルを防止。

設置の際は、使用時の姿勢を考慮して適切な高さに取り付けましょう。

背中や腰に負担をかけない高さで設置すると、毎日の足洗いが苦にならなくなります。

パン(水受け)

パンは愛犬の足を洗う際に水を受け止める部分であり、足洗い場の中心となる設備です。

耐久性と掃除のしやすさを兼ね備えたステンレス製やFRP製のものが人気です。表面が滑りにくい素材を選ぶと、愛犬が足を洗われる際の安全性が高まります。サイズ選びは愛犬の大きさに合わせることが重要です。

  • 小型犬:幅40cm程度
  • 中型犬:50cm
  • 大型犬:60cm以上

複数頭の犬を飼っている場合は、少し大きめのパンを選ぶと、順番に洗うときにもスムーズに進められます。愛犬の成長も考慮して、少し余裕を持ったサイズを選ぶといいでしょう。

排水溝

排水溝は使用した水をスムーズに流すための重要な設備です。適切な排水溝があることで、足洗い場に水が溜まることなく清潔を保てます。

排水溝の径は最低でも5cm以上あると、毛や泥が詰まりにくくなります。排水溝には犬の毛や泥などが流れ込むため、フィルターや目皿を設置すると良いでしょう。とくに、犬の抜け毛が多い季節は、こまめな清掃が必要です。

また、水が自然に流れる傾斜を確保することで、使用後の水溜まりを防ぎます。水はけを良くするために、排水溝へ向けて1〜2%の勾配をつけるのがポイントです。既存の排水設備に接続する場合は、適切な配管工事が必要になります。

足洗い場を設置する際の注意点

庭に設置する際には、以下の注意点があります。

  • 排水の有無
  • サイズ
  • 設置場所
  • 掃除のしやすさ

事前に確認しておくことで、使い勝手が良く長持ちする足洗い場を実現できます。

排水の有無

排水設備の有無は足洗い場の設置場所を決める重要な要素です。既存の排水設備に接続できる場所であれば、工事費用を抑えて効率的に設置できます。排水管が近くにない場合は、新たに排水経路を確保する必要があります。

砂利や砕石を敷いた簡易的な排水エリアを作る方法もありますが、大量の水を使用すると周囲が水たまりになり危険です。一般的な排水管への接続には、専門的な知識と適切な勾配計算が必要です。計画段階でプロの意見を聞くことで、後々のトラブルを回避できます。

サイズ

足洗い場のサイズは愛犬の大きさと使いやすさを考慮して決めることが大切です。以下が水洗い場のサイズの目安です。

  • 小型犬:幅40cm×奥行30cm程度
  • 中型犬:幅50cm×奥行40cm程度
  • 大型犬:幅60cm×奥行50cm以上

愛犬に合わせた適切なサイズを選びましょう。

サイズ選びの際は、愛犬が足を置きやすい広さを確保することが重要です。狭すぎると足を洗う際にストレスの原因となり、広すぎると無駄なスペースとコストがかかってしまいます。また、かがんだり屈んだりしなくても楽な姿勢で洗えるよう、高さも含めたサイズ設計が大切です。一般的には地面から30〜40cmの高さが使いやすいとされています。

設置する場所

足洗い場を設置する場所は、使いやすさと周囲への配慮が大切です。玄関やウッドデッキなど、散歩から帰ってきたときにすぐに利用できる場所が理想的です。動線を考慮した配置が日常的な使いやすさにつながります。

半日陰になる場所や、簡易的な屋根を設けられる場所を選ぶと季節を問わず快適に使用できます。また、冬場の凍結リスクがある地域では、水道管の防寒対策ができる場所を選びましょう。水栓の凍結防止カバーや断熱材の使用を検討すると、年間を通して安心して使用できます。

掃除のしやすさ

足洗い場の掃除のしやすさは長期間使用する上で重要なポイントです。犬の毛や泥が溜まりやすい場所なので、定期的な清掃が必要になります。

例えば、角がない丸みを帯びたデザインを選ぶと、汚れが溜まりにくくなります。また、ステンレスやFRP素材は汚れが付きにくく、簡単に洗い流せるため理想的です。表面に凹凸が少ないものを選ぶと、ブラシでの清掃も容易になります。

さらに、足洗い場の周囲にスペースがあると、掃除道具を置けて便利です。

足洗い場の設置に悩んだらプロへの相談も検討しよう

足洗い場は愛犬との生活を快適にする便利な設備です。

設置する際は本記事で紹介した、メリットや足洗い場を作るための3つの設備、注意点を考慮することが重要になります。

足洗い場の設置には、水道工事や排水設備など大掛かりな作業が必要なため、プロのアドバイスを受けることをおすすめします。外構のプロに相談することで、庭の特性や愛犬のサイズに最適な足洗い場を提案してもらえます。